およそ演奏家が楽譜により音楽を演奏する場合、演奏家の解釈による相違が存在します。
バッハの無伴奏バイオリンのソナタとパルティータ全6曲については、自筆譜が残されているにも関わらず、多くの謎が残されたままです。
したがって、その解釈にも音楽家・演奏家によりかなりの幅があります。
繰り返し
ソナタの緩徐楽章やパルティータ第1番に頻繁に記載されている繰り返し記号。
現代の演奏会や市販されているCDでは、多少ニュワンスやテンポを変えるケースもありますが、ほぼ同じように繰り返し演奏している場合がほとんどです。
少数派ではありますが、繰り返しの際には装飾音を加えたり、旋律を変化させて演奏する演奏者もいます。
バロック音楽では、繰り返しでは演奏者の自由な解釈・演奏が許されているという根拠によるものです。
ただし日本の音楽愛好家には、この繰り返し時に変化を付けることはあまり好まれていないようです。
和音(重音)
フーガやシャコンヌに多用されている和声、和音を、たった1本のバイオリンでどのように演奏するかは解釈が分かれるところです。
現在では、例えば4重和音であれば2和音と2和音を続けて鳴らす演奏方式が主流です。
ここでは、それとは違う両極端の解釈と演奏方法をご紹介します。
1つは、バッハ弓ともいわれる特殊な弓を使用して最大4和音を同時に演奏するというものです。
もう1つは、分散して演奏するというものです。
もともと3重和音、4重和音は、同時に鳴らすことを想定して作曲しているものではないという解釈です。

どちらが正しい、どちらが正しくないという性質のものではないと思いますが、両極端な解釈ではあります。
皆様はいかがお考えになるでしょうか。
上記の和音の演奏解釈については、それぞれに別途詳しくご紹介いたします。